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Interview

阿部誠一 インタビュー

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阿部誠一(Seiichi Abe)

理念としての『自己肯定感』を語る

Skype対談インタビュー
インタビュアー/山下 弓

山下
本日は『AO予備校リーダーズクラブ』の主宰者、阿部誠一さんにお話をうかがいます。
阿部さん、どうぞよろしくお願いいたします。
阿部
こちらこそ、よろしくお願いします。なにとぞ、お手柔らかにお願いします。(笑)
山下
さて、阿部さんの著書や講演で繰り返されるキーワードは「自己肯定感」ですよね?
おたずねしたいのですが、自己肯定感によって「自分はこれでいいんだ」という気持ちが生まれて、人間的な成長や学力の伸びを妨げるということはないのでしょうか?
阿部
その心配は、まったくありません。
むしろその逆で、人間的な成長や学習意欲のために自己肯定感は欠かせないものです。
山下
それは、一体なぜでしょうか?
阿部
それはですね、自己肯定感を持つためには、自分は周囲から認められているという感覚が必要だからです。
周りから否定され続けている子どもに、自己肯定感は育ちません。
「自分が周りの人々から受け入れられている、認められている」という充足感があれば、自然と「もっと自分を伸ばしたい、成長したい」という欲求がうまれるんです。
 それが、学習意欲や人間的成長につながるんですね。
山下
なるほど、そういうことなのですね。
反対に、自分を認めてくれない周りを見返してやりたい、という気持ちも原動力になるように思うのですが、いかがでしょうか?
阿部
ええ、確かにそういうケースもあります。
しかし、それだと学習意欲は生まれるかもしれませんが、前向きな人間的成長は望めない。
その子が思い描く未来の自分は、自分を否定した人々を逆に否定する側に立つ姿です。
それは、人間的成長としてあるべき姿ではない…そう思いませんか?
山下
はい、成長できていない、むしろ不幸が増した姿だと思います。
学習意欲が生まれるだけでは、意味がありませんね。
阿部
その学習意欲だって長続きしないんですよ。虚しくなって息切れしたり、壁にぶつかった時に打破する力がない。
自分が、自分の力を信じていない、肯定できていないんですから。
山下
自分に自信がないと、学習面でも人間的な面でも「伸び止まる・折れやすい」ということでしょうか。
阿部
そうなんです。学習面でも人間的にも優れている人は、自分に自信を持っています。
AO入試では、そこを重要視されます。
山下
私の知るケースでは、自分に自信がありすぎるというのも、人間的に問題があるように思いますが…
阿部
うん、そういうこともありますね。
恐らく山下さんのおっしゃるケースは、その自信というのがホンモノではないのでしょう。
山下
ホンモノではない自信、ですか?
阿部
ええ。親や祖父母など、周りの大人が何の根拠もなく子どもに万能感のような幻想を持たせてしまって、裏付けのない自尊心を肥大させてしまった場合ですね。事実にもとづき努力によって積み重ねられた自信ではないから、トラブルがあれば簡単に崩れますよ。
山下
なるほど、とても納得できました。
では、ホンモノの自信、本当の成長につながる自己肯定感は、どう育てればいいのでしょうか?
阿部
まずは、自分自身のことを自分の頭で考え、決定できる子どもにする。もちろん最初は、大人の手助けやアドバイスが必要ですが。
そして、その考えや決定が肯定される。さらには決定にもとづいて行動した結果、自分の伸びや成長を実感できる。
この繰り返しが、自己肯定感になっていきます。
周りの大人が根拠なく褒めそやすのではなく、自分自身で事実を積み上げていき、それを認められるという体験が揺るぎない自己肯定感を育てるんです。
山下
周りの大人が肯定するだけでは、ダメなんですね。
ホンモノの自己肯定感は、ホンモノの体験からしか生まれない、と。
阿部
そのとおりです!
山下
具体的には、どのような体験が自己肯定感につながるのですか?
阿部
そうですね、例えば、私が主宰しているAO予備校「リーダーズクラブ」では、教材を生徒本人に選ばせています。そしてそれを学習します。
講師がアドバイスはしますが、原則として生徒の自主性を尊重しています。
山下
え!講師が生徒のカリキュラムを管理するのではなく?
阿部
はい。自分で自分に足りないものを考える、そのために必要なものを決定する、そしてそれを実行する。
これによって得られるのは、単に学力だけではないんです。
一方的に押し付けられたカリキュラムの場合とは明らかに違う意欲を持って学習に取り組むことができますし、そして結果を出せれば確かな自信となって、生涯にわたり生徒自身を支える自己肯定感が育ちます。
山下
素晴らしい方針ですね。
でも、うまく結果が出なかった場合は自信を喪失しないでしょうか?
阿部
まあ、自分に足らないものは生徒自身が一番よくわかっているので、結果が出ないことは稀なのですが…
仮に、思うような結果にならなかったとしても、自分で決めたことなので「どうしてダメだったんだろう?何が間違っていたんだろう?」とフィードバックされるんですね。そして「じゃあ、次はこうしよう!」と意欲を持って自主学習ができるようになる。
大人が押しつけた学習では、このサイクルを生み出すのは不可能です。
山下
そうやって、ホンモノの自己肯定感が育っていくんですね。
その過程を見守る親御さんから、心配の声は出ないのでしょうか?
阿部
親御さんの世代は、与えられた課題をこなし大量の暗記を強制される詰め込み学習で育っているので、当然「これで大丈夫なのか?」と心が揺れることもあります。
最低でも、年に5回は保護者面談をし、ご理解いただけるようにご説明するとともに、お子さんへの接し方など家庭教育でのご協力をお願いしています。 面談を繰り返すうちに、親御さんの方が大きく変化して人間的に成長することも珍しくないんですよ。
山下
阿部さんの、カウンセラーとしてのスキルやご経験が生かされているわけですね。
阿部
ええ、そうですね。
「リーダーズクラブ」での面談や、講演の機会によくお話することですが…
長年キャリア教育に携わってわかったのは、学力だけでなく就職にも家庭での親子関係が、非常に大きく影響するということです。
だから、保護者の方にも人間的成長をしていただきたいし、自己肯定感を持った大人になっていただきたい。
山下
つまり、就活のカギも親子関係・自己肯定感だということですね。
阿部
はい、それが『魔法の就活』という著書のメインテーマでもあります。
就活だけでなく、恋愛・結婚などでも重要。人が幸福な生涯を送るために欠かせないものであり、逆に言えば幸福を手にするための必須アイテムが、自己肯定感なんです。
山下
今日のインタビューを通して、よくわかりました。
自己肯定感こそが、生きる道を照らし、人生を豊かにする宝なんですね。
阿部
そうなんです。
1人でも多くの人が、この宝を手にすることができるようお手伝いする…それが私のライフワークです。
山下
素晴らしいライフワークですね。これからも頑張ってください!
本日は、ありがとうございました。

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